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音楽のこと

追悼!小澤征爾|彼の「ブラームス交響曲1番」の凄さと「4楽章フィナーレのティンパニーアレンジの謎」

小澤征爾氏が亡くなられた。

2024年2月6日
享年88歳だった。

クラシック界のしきたりや伝統を守りつつも、クラシック界の常識に風穴を開けた風雲児だったと私は思う。

小澤先生のライブを一度だけ聞いたことがある。

もう、40年以上前になるけれど、彼が振る新日本フィルで、チャイコフスキーの6番を聞きに行くことができた。

あの情熱的なチャイコは今でも忘れられない。

あれほどまでに温度が高く、情熱的に音楽を作り上げる指揮者は少ない。

小澤氏の功績や、生きざまは沢山の書籍やYouTubeをたどれば知ることができるだろうから、あえて私がここで話すことでもないと思う。

小澤征爾先生は間違いなく、誰もが認める世界最高の音楽家のひとりであり、誰からも心から愛された人だと思う。

どうしても小澤先生に聞いてみたかったブラ1謎の話

ブラームスの交響曲1番と言えば、ベートーベンの「第十交響曲」とまで言われた、シンフォニーの中の最高傑作。

私が中学生の頃、1975年3月、ベーム率いるウイーンフィルが来日し、ブラームスの1番が演奏された。

この演奏の温度の高さ、完成度は半端ない。

その後、「ブラ1狂」になり、ブラームスの1番のレコード・CDをどれほど買いあさったことか!

だが、どの指揮者のどのオーケストラの演奏も、私の中ではこの時のベーム・ウィーンフィルの「ブラ1」を超えることはなかった。

17年後の1992年、小澤征爾・サイトウキネンオーケストラを振ったブラ1の演奏を聴くまでは・・・

 

オザワ・サイトウキンのブラ1の温度と完成度・・ヤバすぎでしょう?!

1楽章からトリハダが立ちっぱなしで、涙があふれてくる。。

完全に本家本元、ヨーロッパのクラシックの歴史を塗り替える名演だと感じた。

 

で、いよいよ、第4楽章のクライマックス。

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※最初にお断りしておきますが、どちらの演奏が良いとか、ブラームスの譜面をアレンジすることの是非については一切論じていませんし、批判する意図はありません。
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あれ?
いつも聴いているベーム版とティンパニーが全く違う?!

え?
なぜ?

こんなバージョンの譜面、あるの?

強烈な名演奏の最後に、あまりのアレンジの違い(そもそも、クラシックはアレンジしないでしょう。。笑)に驚きを隠せなかった。

ということで、お二人の演奏のクライマックスのところの聴き比べ動画を作ったので、聞いてみてください。

 

ベーム先生の演奏が、ブラームスの譜面通りと思います。(私が知る限りでは)

これに対して、小澤先生の演奏は、ティンパニーが、金管のファンファーレにトレモロをかぶせたり、最後の弦とユニゾンして同じリズムで叩いたり・・とかなり斬新なアレンジがされている。

クラシック界で、こういうアレンジって、普通ないじゃない?

めちゃめちゃ驚かされたの。

私のような、ただの、いち音楽ファンが、どうこういうことではないけれど、「なぜこのアレンジになったのか?」という経緯や「小澤先生がどう考えて、ここにたどり着いたのか?」をずっと知りたくて。(だって、謎過ぎる。。笑)

Webでかなり調べたけれど、これに関して明確な答えを書いている記事はいっまのところなく・・

できることなら「小澤先生ご本人に聞いてみたい」と思ってました。(手紙・・出せばよかった!)

もし、この「ティンパニーの斬新なアレンジ」について、ご存じの方がおられるなら、教えてもらえると嬉しいです。

譜面でいうと、この赤い枠で囲った部分、小澤先生は譜面と違うアレンジを施してます。

 

【金管のファンファーレの箇所】

中略

【最後の「タンタカ・タンタカ・・」の弦とユニゾンする部分】

ね?

全然違うでしょ?!

それにしても。。小澤・サイトウキネンのブラ1は、すごすぎて何度聴いてもトリハダが立ちます。

こんな演奏を残してくださり、本当にありがとうございました。

 

ということで・・・

小澤征爾先生の他界は、カール・ベーム先生が亡くなられたときと同じく、ショックで悲しい別れでしたが・・

この魂の温度を受けついて、自分も仕事に打ち込んでいくのが、いちばんの供養になると思うのでありました。。

ずっと、休みなく戦い続けてきた小澤さん。。

どうか、安らかにお眠りください。

きっと、あちらでベーム氏やカラヤン氏とともに、次の旅の準備を始めるのだろうけど。。

 

ブラームス交響曲第1番 ハ単調 作品68

興味がある方は、この2つの最高の演奏で、ぜひ全曲通してブラームスの1番をご堪能ください。

特に、4楽章のテーマが出てくるところはベートーベンの第九そっくりのメロディが出てきて、いかにブラームスがべートーベンを敬愛していたかが、感じられます。

カール・ベーム/ウィーンフィルハーモニー管弦楽団

1975年3月17日
東京渋谷NHKホール

 

 

小澤征爾・サイトウキネンオーケストラ版

1992年9月5日
長野県松本文化会館(キッセイ文化ホール)

 

ちなみに、この記事のベースになったスタエフがこちら

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